atelier:mitsuba

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「学生向け」が気持ち悪い。

とある勉強会のテーマが「学生向け」で、正直全く賛同できない。
正直しゃべるつもりはなかったのだけど、テーマとは別に、「あたしの思想を聞きたい」って言ってくれたのでセッションすることに。

でも、なんでしゃべるつもりがなかったかぐらいは書いておきたい。
少なくともあたしの観測範囲では、という前置きをおいて、、

学生の言う「学生だから、、」っていうのは、できない言い訳でしかない。
でもって、そんなこという学生が学生じゃなくなったからってできるようになるとは思わない。
だって、「じゃあ学生の出来る範囲でどうしてやらないの?」ってなるから。

一方で、学生を卒業した大人たちのいう「学生に、、」っていうのは、「レベルが低いものしか提供できません」って言っているように聞こえる。
それなら初級者向けにって言ったほうがよっぽど素直で有益な情報だと思う。
「学生にC#を教える会」って、つまり窓口を学生に絞ったっていう以外なんでもない。
それなら「初級者向けにC#をつきっきりで教える会」っていうほうがよっぽど行きたくなる。

そもそも、学生=初級者っていう認識もどうかとおもう。
あたしのTLにはすごく素敵な学生エンジニアが、ていうか学生なんて接頭詞の必要のない素敵なエンジニアが2人いる。
その子たちのことは、年齢とか経験とかいろんなものを置いておいても、すごい子たちで、あたしのことを慕ってくれるようにみえるけど、あたしもこっそり尊敬してる。
もう1人素敵になりそうな子がいて、とっても頑張って欲しいと思ってる。
肩を並べて開発したいと思ってるそんな子たち相手に、学生=初級者っていう定義で「学生向けIT」だなんて馬鹿げた話にしか聞こえない。

もちろんTLには他の学生もいるし、相容れないなって思う子もいれば、これからいろいろ学んでいくんだろうなって子もいるし、まったくITに関係ない子もいる。

今どき、googleが日常にあって、やる気がなくても、ちょっとした疑問あればすぐに手を動かせる環境にある。
基本的に自問自答したり疑問質問、何か思想や考えが持ってる子がよく伸びて、そうじゃない子は全く伸びなかったり、何もしなかったり、あるいは井の中の蛙になったりする。
先人の歩いてきた道や、誰かの思想だって簡単に知ることができる。
こうした先人たちとインタラクティブに会話できる環境があればなおいい。
となると、ますます疑問や考えを持たない子はどんどん引き離される。

「学生」っていう言葉は安易には使うのはどうかとおもう。
ほんとに学生にリーチしたいんだったら、産学連携を目指して、大学と交渉して、土日の教室を貸してもらうだとか、ポスターを貼らせてもらうとか、そういった活動が必要だと思う。
でもって、思想や思考や今までのエンジニアとしての生き方や活動実績のセッションをして、次の世代の考えや疑問の種を伝えたほうが有益だと思う。
そんなこともしないで、なにが「学生向け」だって思う。
そういうお話なんて興味ないわっていう学生もいるだろうけど、そんな子はそれ止まりか、よっぽど反発して実力を見せつけてほしい。


むしろ出来る学生を相手にするなら「学生向け」だなんて言葉を使わずに、「アカデミック」って言えばいい。でもって、Imagine Cupとか狙うほうがよっぽど有益だと思う。
そして、イベンターやスピーカーは、アカデミックな活動をしているその子達の力に圧倒されたほうが、あたしたちにもいいことだと思う。

ほんとに最近の「学生向け」は甘えにしか聞こえない。
学生を卒業した大人たちの中だって、ゴミみたいなスキルの人だっているんだし、現役大学生でほんと素敵な子もいるけど、技術の前ではみんなエンジニアで、えらそーにいうけど、みんな平等だと思ってる。
でもやっぱり技術力の違いだったり発想の違い、勉強量とかセンスを考えると、尊敬できる人たちは山ほど大勢一杯たくさんほんとにいる。

社会人として、とか学生としてとか、そんな接頭詞は邪魔なだけ。
本当に、最近の「学生向け」は気持ち悪い。