atelier:mitsuba

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不便益研究会にいってきたよ

過熟デザインと不便益という題材でセッションがあったのでいってきました。

結論から言うと、普段やってるUIデザインとは違うプロダクトデザイナーの話なので、共感する部分もあれば違いもあっておもしろかった。
けど、ちょっと歯がゆいかんじのところもあった。
いわゆる質疑は全部のあとにっていう、最後にはあれなんやっけってなるじゃぱにーずとらでぃしょなる形式だったのだけど、ちょいちょいアテンダーの先生がちゃちゃいれていく感じの進行。

デザインの求めるところと世の中のひとがもとめるプロダクトで、戦後ある箇所から剥離が起きるようになったって話では、なるほどなーと思った。
ただ、それはいままでは必要なものしか欲しがられていなかったものが、生活していく分には満たされてきたから、それ以降は欲しいものが欲しがられる時代になったのではと質問したら、表にGDPとの関連がしれって書いてあって、
おいおい!アテンダーそれ重要やろつっこめよ!!!って思った。。。。

一番有意義な情報として、博報堂があつめた定点データを教えてもらった。
seikatsusoken.jp
どんなものとどんなものに相関が見いだせるかとか。
例えば携帯電話とか掃除機の普及率とかいっぱいデータがあるらしい。
特に面白かったのが、掃除機と門松の相関だった。
ほうきから掃除機になり、掃除機がルンバになると、余暇ができる。
余暇ができると文化的生活をするようになって、正月に門松を飾ることが増える!
。。。わけではなくて実際は余暇があっても文化的生活をしないことがわかるとか。

ここでもアテンダーが全く関係ない2つの事柄じゃん。とか言ってて、ああああいやいやそうじゃないやろおっさん!!とか思いながら聞いてた(
正直、間間に茶々いれるオウム返しのようなうっすいコメントは時間の無駄やし、データも読めないなら、黙っといてほしい、、、アーティストにデータとデザインのアテンドはむりやろ、、、と思いながら。。。
実際フロアで出てきた議論が結構面白かったので、無駄話で議論を止めずに、そんなしょうもない話を省いて、もっとそれぞれの研究者の立場から解釈した議論の話を聞きたかったのが本音。
かなりうんざりしたので、次回は違うアテンダーを立てて欲しい。

第一章は自分がどういうデザイナで何を重要視するのかという話だったので一番重要なとこだったのに、アテンダーが適当だったのかなりがっかりした。

第二章の不便益のところは昨年夏に学んだし、本も読んだので、あーはいはいふむふむと思いながら聞いてた。

第三章は不便なデバイスとかソリューションを考えてみた、だったのだけど富士山にエスカレーターをつけると登るありがたみがなくなって、リゾート化して廃墟化っていう、マヤカン再来の話だった。
あとは脳波を解析してテレパシーにしたり。ここの不便はちょっと良くわからなかったけど。
コンタクトレンズ型カメラは素晴らしいほしい!人の視覚を追体験できるやん!!っておもったけど、人が記憶を蔑ろにして脳が退化する可能性があると、、んーなるほど。
中でも納得したのは、デジタルお墓で、液晶のあるお墓らしい。言ってしまえば死んだあとにボット化しようって話なのだけど、重要なところはそこじゃなくて、死んだあとの姿が見えると、綺麗なうちに死にたいと思うのでは、と。
これはあーーたしかに。。。。とすごくしっくりきてしまった。

第四章では、スピーカーがデザインするときにもっとも重要視している余白のデザインと多様性について。
例えばカレーが食べたい時、ココイチで買ってくるのか、レトルトを買うのか、ルーを買うのか、スパイスから買ってきて作るのか、で、余白=選択の余地がちがう。
ココイチは必ずこの味だし、スパイスから作ると失敗することもある。
なので、人に合わせた余白の塩梅が必要でそれが多様性だっていう話。
不便益を過程を楽しむと定義すると、確かに余白と不便は繋がりそうだった。

参加者の方も多種多様で研究者っぽい人もいれば、建築やってる人とかエステとかセラピーやってる人もいて、いろんな話ができてよかった。
幾つかお仕事にもつながりそうな出会いもあったので、またいきたいなー。